NTTの株売却とは何を意味するのか

政治

これもまた最近視聴したYoutube。
【小学生でもわかる】半導体とは何か?【大人の学びなおし】
4 か月前 パソコン博士TAIKI

現在は半導体といえば台湾のTSMCだが、
筆者は”なんか半導体って昔は日本すごいっていう話なかったっけ…?”という素朴な疑問から調べていた。

非常にわかりやすく面白い解説で楽しく動画を視聴していた。

しかもサムネイルには「まもなく日本は半導体世界No.1」ときた。
ワクワクしながら視聴していると、なんと日本は革新的な半導体技術の開発が進んでいると…!

とても明るい話だと思って楽しく視聴していたのに、
その後、地獄へ突き落された気持ちになった。


研究開発を主導しているのが、なんとNTT。


えぇぇぇ…。

NTTといえば改正NTT法で政府の保有する株を二束三文で海外資本に売っちゃうと騒がれているあのNTT。
情報インフラを売り飛ばしておいて型落ちの役に立たない兵器購入にあてがうとかいう国防あべこべ理論でいわくつきのNTT。

えぇぇぇ…。

というか、NTTはNTT法を改正をしてほしいといってきたみたいね。


…なんで?


資金不足ですか?


ごめん。docomoなんてブランド好きの成金系ミーハーさんが持ってるダサいキャリアだとか思っていたよ。ごめん。

docomoにするから許して。


(ごめんなさい、嘘です。)


NTT側の主張は公式で展開されているのでソースはこちら

やりにくい、という話は理解できる。
ただ、外国籍を有する人が取締役就任できるようにならないとグローバル展開ができないというのは若干首をかしげる。


NTT法が改正されて日本政府が保有する3分の1の株が売却されるので、外資がNTTを買ってしまう=情報インフラが外国に握られてしまうというのが一番の論点だが、それらは外為法で規定すればよいという主張。


だいたい賛成派の人は外為法で規制すればいい、外為法を厳しくすれば問題ないということを声高に言っているようだ。

うん。それでいいのではないか。


…で?

外為法は同時に厳しくしたのか?


していないのであれば、いつもの嘘・ごまかしではないか。


結局、大丈夫なように言っておいて蓋を開いてみれば全く大丈夫ではない
といういつものパターンではないのか。


いろいろリサーチしてみたら、結局のところ光半導体については米インテル/韓国SKハイニックスとも協力する方向で調整するとか書いてあるので、日本だけが握りしめておけるものではないということでそんなに心配することでもないのだろうか。

明るいニュースではあるように思いながらも
首根っこは相変わらず掴まれているような感覚がどうも拭えない。


NTTの株の売却にあたってそれらの疑問を残したまま急いで推し進めるのはなぜなのだろう。

目の前のお金ではなく長い目で見た時に何が国益となりえるのか。
それを見極めているのだろうか?


結論どこが株を保有するかだとは思うが、果たしてそれを買えるのが外資以外にあるのだろうか。


また、NTTの主張ではNTT法で研究成果の開示義務あることによってパートナリングを断られる(NTT側に開示義務があることでパートナー側を含む技術全体に及ぶ内容が開示されてしまうためパートナリングを断られる)など国際競争力の低下を招いていると書かれているが、
法律では”研究成果の普及”と書いてあるだけで開示義務があるとは書かれていないとの指摘を参議院で須藤元気氏がしている。

NTT法廃止議論に関する質問主意書

令和5年12月に出されている総務省の見解でも、研究成果の普及において最も効果的と認められる場合は共同研究の相手方に独占実施権の設定等を行うことに問題はないという考え。

NTTはなぜそんなにNTT法を改正したかったのか。

筆者には疑問が残り続ける。

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